「カンファレンス開催ノウハウ」を公開します
Intro
コロナ禍が明け、カンファレンス文化も再開し、コロナ前かそれ以上の頻度で多くのカンファレンスが企画されるようになりました。
しかし、コロナ中の断絶によってノウハウの継承が途絶えた部分もあり、後発のイベントが既知の失敗を重ねている場面も見られます。
そこで、カンファレンス主催者の有志が集まり、それぞれのノウハウを持ち寄ってまとめた「カンファレンス開催ノウハウ」を作成しました。
📔 カンファレンス開催ノウハウ - Google ドキュメント
複数人で書いたため、この公開は同時に複数の有志によりブログなどで告知されます。
カンファレンス開催の勃興
特に Web フロントエンド界隈では、「フロントエンドカンファレンス」が各地域で同時多発的に発生したりと、新しいカンファレンスも増えています。中には、初めてカンファレンスを主催する主催者も多く、手探りで始めることも増えました。
コロナ前は、小さい勉強会でコミュニティを形成し、ある程度育ってからカンファレンスに繋げる、といったステップを踏む場合も多くありました。しかし、今では初の開催でいきなり数百人規模のカンファレンスを手掛けることも少なくありません。
数百人の人を集める場合、開催場所は有料になることが多いでしょう。そのために、チケット販売やスポンサー募集によって資金を集めて、大きな会場を借りたいとします。ところが、スポンサーからお金を集めるには、代表者個人の口座ではなく、法人としての口座が必要になります。借りようとしている会場が大きくなれば、法人じゃないと申し込みすらできないこともあります。
そのように、想定通りの流れで開催まで進めたとしても、カンファレンスの開催は決して簡単ではありません。
対応のためにスタッフを募集し、タスクを割り振って、当日まで多くの作業をこなす必要があります。
主催やスタッフは、本業の片手間でボランティアとして携わるため、仕事が忙しくなればタスクが遅れ、それが全体的な遅延に繋がることもあります。
かといって、スポンサーを集め、参加者にもチケットを販売し、その資金で有料の会場を抑え、海外からも登壇者を招致しているような場合、一部のタスクが詰まったからといって、開催を延期するといったことはできません。
それをなんとかリカバリーし、無事当日を迎えられたとしても、当日が大雪や台風で交通が麻痺したり、インフルエンザやコロナの蔓延で開催が危ぶまれることもあります。
全てのチケットを返金し、スポンサーにお金を返しても、会場費やケータリングのキャンセル料は残ります。興行中止保険に入っていなかったら、主催がそれを持ち出すことになります。
そうした例外処理まで、初回で全てカバーするのは難しいでしょう。
しかし、知っていれば防ぐことができる例外はたくさんあります。
カンファレンス主催のノウハウ
この文書では、様々な項目ごとに、知っておくと良いノウハウを集めました。
例えば、以下のようなものです。
- スケジュールは何を逆算して考えるべきか
- 会場を選ぶときは何に注意すべきか
- スポンサーには何を提供できるか、何を握っておくべきか
- イベントが中止するリスクと興行中止保険
- チケットを販売する際の注意点
- セッションとタイムテーブルを組む際の観点
- CFP をどう集めるか、どう選ぶか
- グッズを作成する上でのノウハウ
- 配信の難しさ、実施する際の注意
- 同時通訳は高い、それでもやるか
- スタッフはたくさん募集すればいいというものではない
- サイトを作成する必要性とドメインの管理
- ケータリングでのビーガン対応とおすすめの店
- 会場の WiFi
- トラブル事例と CoC
- 実際に開催したイベントの人数規模・予算感の事例
- etc.
半年ほど前から徐々に書き始め、ノウハウのある人を集めて書き足していった結果、それなりに充実したものになりました。
あくまで、書いた人の経験や主観によるものなので、この通りすべきというものではありません。
ただ、知っておくと防げるトラブルなどはあると思うので、もしこれから主催したいという場合は、参考になると思います。
主催コミュニティ
このドキュメントを作成するにあたり、各カンファレンスの主催者を集めた Discord を作ったところ、それが主催者コミュニティのような形になりました。
コミュニティ主催に関わる相談や、情報共有をしながら、必要に応じてドキュメントに加筆しています。
今後も、主催コミュニティの輪を広げながら、カンファレンス開催にまつわる悩みなどを共有し、このドキュメントを充実させていきたいと思います。
主催コミュニティ一同