W3C Japan 30 周年記念パネルのモデレートをした #web_together
Intro
W3C Japan が創設 30 周年ということで、記念イベントが開催された。
- W3C Japan 30 周年記念イベント - Web Together - connpass
最後のパネルで、村井先生、夏野さん、瀧田さんと Web について議論する時間を頂いた。
パネルディスカッション
"Web の父"、"i-mode の父"、"ブラウザの母"と錚々たるメンバーだった。
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村井 純
- 慶應義塾大学 名誉教授 / W3C Team・Advisory Committee Representative
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夏野 剛
- 近畿大学情報学研究所長 / 株式会社 KADOKAWA 取締役代表執行役社長 / 株式会社ドワンゴ 代表取締役社長 / 日本初 W3C Advisory Board
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瀧田 佐登子
- WebDINO Japan 代表理事
紆余曲折あり、W3C から指名される形でモデレータを引き受けたが、このメンバーで何を話したら一番おもしろいかを考えて、事前に方向性を共有した。
配信もアーカイブもなく、内容は非公開となっているため、代わりに、当日現場で聴いていた人に向けて、筆者が事前に登壇者と共有したドキュメントを公開する。
W3C Japan 30 周年イベント: パネルディスカッション登壇者の皆様へ
当日モデレータをさせて頂く Jxck です。
このパネルでは、Web の 30 年を振り返りながら、みなさんの見てきた Web についてお話を伺いたいと思っています。
よくこうした昔の話を題材にすると「昔話なんかみんな興味ないだろ」とか「新しい話をするべきだ」という話になりがちですが、気にする必要はありません。
Web も歴史が長くなってきたので、特に最近 Web 開発に参入するような若手は、「過去の経緯がわからないと付いていけない話がある」と、むしろ困っていることが多くなりました。
モノの本を開いても、「Tim Berners-Lee が Web を作った」というお決まりの節だけ充実していて、そこから近年までがすっぽり抜け落ちているものがほとんどです。
そこからどうやって今の Web に至るのか、人生を通して見てきたみなさんが当たり前に知っていることを、今の若手~中堅のエンジニアは、全く知りません。
過去の情報は思った以上に消えていくので、サルベージも難しく、むしろ「当時のことを知っている人に話を聞きたい」という趣旨の勉強会が企画されたりもしています。
昔の話をちゃんと聞ける機会は、それだけで貴重なんです。
また、最近はどこに行っても、最終的には AI の話になり、登壇者が「自分は AI を使いこなしてる」と主張をはじめるたびに、「あーまたか」とみんなうんざりしています。
「今は AI があるからこう」というだいたい想像通りの内容や、「これから AI が進歩していけばこう」というタラレバ合戦を聞かされるのも、みんな飽きています。
今回は会自体が W3C Japan の 30 周年を記念する場であり、参加者はこの 30 年の Web について話が聞けると期待しています。
つまり、モデレータとしての自分の仕事は、みなさんから「そういう話」を代表して引き出すことだと自負しています。
以上を踏まえて、みなさんには当日 4 つの質問を軸に、お話を聞いていけたらと思っています。
- 「Web がキャズムを超えたな」と思った瞬間
- 「Web があってよかったな」と思った瞬間
- 「このままじゃ Web やばいかもな」と思った瞬間
- 「Web にまだ足りてない」と思うもの
特に 1~3 は、みなさんが Web に携わってきた中での体験を交えてお聞きしたいので、なんとなく思い出しておいて頂けると嬉しいです。話が盛り上がったら時間はあっという間にすぎるため、「話したい順」に話して頂いて結構です。
それ以外の準備は一切不要です。
当日はよろしくお願いいたします。
Jxck
Outro
思ったような方向には行かないだろうことはわかっていたため、その前提で「好きなように話して欲しい」としていた点で、かなり想定した方向には行けたと思う。
その中で、いくつか筆者の思っていた話も差し込めたし、何よりも、筆者がずっとテーマとしている「Web とは何か」について、村井先生がほぼ同じ考えを持っていたことを確認できたのが、大きな収穫だった。
- Web とは何か | blog.jxck.io
実は当日、想定以上のトラブルが裏では起こっていたが、なんとかパネルは終えられたので、役目は果たせたと思う。何よりも、筆者としてはかなり楽しむことができた。
W3C Japan 30 周年おめでとうございます。